コンサル・MBAの本棚

【書評】企業分析力の株式投資への応用

M&Aコンサルティング出身の山口揚平氏による著作を、これは併せて読むと効果も高いかなーと思って2冊まとめて紹介。

まずは企業分析力を身に付ける事について。

次に、それを株式投資に生かす事について。

企業分析力

「企業分析力養成講座」は、下記のように企業分析の要素を9つに分解し、冒頭ではその関連を説き、中盤以降では1つの要素につき1つの具体的な有名企業を例に取り、実際に筆者の「企業分析力」が開陳されます。

それぞれの企業分析は非常に分かりやすくまとめられており、着眼点やストーリー立ては非常に参考になるところ。個人的には、「事業構造」の例として取り上げられる創通(ガンダムやアンパンマンの版権を有するコンテンツ企業)の分析や、その株価が10倍になるためのシナリオ作りの頁が印象的。

なお、ところどころにコラムが入っており、これもP/LやB/Sの読み解き方の柔らかい解説になっており勉強になるのだが、ジョージソロスの再帰性について触れている回もあり、他の人の解釈を見るのは参考になります。

株式投資

「なぜか日本人が知らなかった新しい株の本」の方が先に出版されています。

割安株の見つけ方、企業価値と株価の算定、株価の値動きやトレーダーの特性といった金融市場にまつわるコツ、損切りと利確の心がけ、といった株式投資のサイクルに沿って一通りの事が分かりやすく網羅されています。

この中の、企業価値と株価の算定の箇所を深掘りして本にまとめ直したのが先述の「企業分析力養成講座」という事になります。

企業分析力は仕事にも投資にも活かせる場面が多いと思うので、これらの本を手に取ってみてはいかがでしょうか。

お金にまつわる他の著書

山口氏はその後も盛んに著作活動を続けられていて、昨今の信頼経済やフリーランス・独立といった話題に対しても、独特の切り口で本を出されています。M&Aや投資といったご経歴から、かなり「お金」というものに対して思索を深めた方なのかなという印象。