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Waitlist(補欠)繰上合格のための対策とINSEADに送った2つのエッセイ

僕のMBA受験の一番の思い出は進学先であるINSEADからWaitlist(補欠)入りを宣告された事です。

経験すると分かりますが、これが、ま~辛い。

待っていれば繰上合格するかもしれないし、結局しないかもしれない。それがいつ分かるか、分からない。

精神的に堪えます。

さらに、僕の場合は既に合格通知をもらっていたIMDのデポジット支払期限が来ていて、結果的にIMDに収めた170万円は無駄になってしまいました・・。

Waitlistって対象自体が多くないし、ましてやそこから合格したというケースはいよいよ少ないようです。僕もまさか自分がそうなるとは思っていませんでしたが、ネットの情報も充実していないし、手探りしながら一生懸命考えて対策を取り、それが奏功したのか、何とか繰上合格をもらって今に至ります。

「Waitlistなんて気に食わん、そんな学校は願い下げだ!」というのも全然アリだと思います。でも僕は諦めきれなかったし、そういう人も多いと思います。

なので、できるだけ克明に自身の経験を記録しておいて同じような境遇に陥ってしまった人の参考になればなあと思います。

INSEADあるいは他の学校からWaitlistの通知を受けた人の参考になれば嬉しいです。

注:ここでは考え方や方法論について自分で考え実践した内容をまとめています。実際の出願書類については、noteで公開していますので、興味のある方はこちらも見てみて下さい。

Waitlistになったら最初にすべき事

だいたいWaitlist入りの連絡はメールで来ると思います。まずは、深呼吸して落ち着きましょう。合格じゃないのは残念ですけど、不合格ではない、つまり、望みはまだあるわけです。

ここからの学校とのやり取りには、これまで以上に一挙手一投足に細心の注意を払って、少しでも繰上合格の確率を上げるようにしましょう。

まずやるべき事は、Waitlistの連絡に対してなるべく早く下記の3つを含んだ返事をする事です。

・Waitlistの連絡に対して感謝の気持ちを伝える
・追加の文書(エッセイ等)を送っても良いか聞く
・自分のアプリケーション(出願書類)の改善の余地を聞く

自分の例を話す前に、それぞれ簡単に説明します。

感謝の気持ちを伝える

本音はがっくり来てると思います。分かります。

でも、合格ではない連絡をする事は、学校の担当者にとってもストレスなわけですし、選考委員会の面々もわざわざ時間を取って検討してくれたわけです。

まずは、選考の労を取り、難しい決断をしっかり連絡してくれた事に対して学校への感謝の気持ちを伝えましょう。

間違っても「残念に感じる」「合格したかったのに・・」とかネガティブな言葉はここでは控えましょう。

言われなくても向こうも重々分かっているわけで、大人の余裕を醸し出すのが大事です。

追加の文書を送っても良いか確認する

その上で、Waitlist入りを承諾するという事は、まだその学校を志望する気持ちがあると伝える事になるわけです。

従って、合格の確率を上げる行動を取るのは自然な事ですので、追加の文書などを送っても良いか、ざっくばらんに聞いてしまいましょう。

ただし、学校によっては追加の文書を一切受け付けないケースもあります(例:ハーバード)。学校からの連絡(大概メール)にはこの点が明確になっている場合と明確になっていない場合があります。既に書いてある事を聞くのはとてもきまりが悪いので、返事をする前にもらったメールをよく読み返しましょう。

とにかく、ただ頑張るのではなく、「何をすべきか」と「何をしてはいけないか」を冷静に理解しましょう。少なくとも、後者はどの学校も明確に教えてくれます。

改善の余地を確認する

さて、追加の文章を提出するからには、何らかの付加価値が必要です。

志望度を伝えるためにとにかく頻繁に連絡・・といった行動は、僕は逆効果じゃないかな~と思います。メールですら、相手から読むのにかかる時間を奪っているわけで、そういう配慮ができないと思われるリスクがあります。

Waitlist入りには必ず原因があるので、それを解決するような文書を出さないと意味が無いですよね。

追加の文章を送って良いか確認する際に、送って良いとしたらどんな内容が適切か、聞いてしまって良いと思います。つまり「何が原因で、合格ではなくWaitlistになったのですか?」という事ですね。

例えば

  • 「英語の能力に不安があった」→「英語の能力を向上させてTOEFLの点数で証明する」
  • 「リーダーシップの経験・素質が弱い」→「仕事や私生活のリーダーとしての体験を追加エッセイにまとめる」

といった具合に、対策を考える際の参考にできます。

送る追加文書の種類

著名な予備校であるAGOSのこちらの資料がよくまとまっていますが
実際下記の通り大別して2種類かと思います。
仕事で何か成果を挙げたとしても、履歴書をアップデートするよりは
エッセイの方が効果的に情報を学校に届ける事ができます。

  • 追加のエッセイを送る
    • 出願後のプロフィールの前向きな変化(昇進や異動)
    • GMAT/TOEFLのスコア向上
    • 出願時に紙幅の制限で触れられなかった事
  • 追加の推薦状を送る

追加のインタビューを依頼するという方法も聞いた事がありますが、学校の方から提案してこない限りは、書面・メールでのやり取りの方が良いはずです。電話や面接などの同期コミュニケーションは受け手の時間を相当に奪うので。

繰り返しになりますが、「他人の時間を奪う事に配慮の無い人だ」という印象を持たれる事の方がまずいです。

僕はどうしたか

さて、僕はINSEADで「Waitlist→追加エッセイ提出→合格」という道筋をたどったので、恐らく自分の行動が奏功して良い結果が得られたのだと思います。

必ずうまく行くわけではないですが、何かの参考にはなるかと思います。

Waitlistの連絡を受けてすぐ作戦を立てた

Waitlist入りのメールをINSEADからとある金曜の夜に受け取り、その日はヤケ酒して寝ました笑

でも週末をはさめたので、なぜWaitlist入りになったのかを自分の出願書類や面接の手応えを振り返りながらじっくり考えました。

結論としては下記のようなものです。

  • INSEADの求める4つの選考基準は、満たしてはいるが優れていないと判断された
    • Ability to Contribute
    • Academic Capacity
    • International Motivation
    • Leadership Potential
  • 特に仕事以外の活動や経験の魅力が薄い(=仕事人間でつまらんやっちゃ)と判断された

また、過去のINSEADのWaitlist入りした学生のブログ記事や掲示板の投稿(GMAT Clubなど)をひたすら漁りました。そこで得た示唆はこんな感じです。

  • Waitlist入りしてから1-2ヶ月で合格している人もいる→望みを捨てる必要は無く、繰上タイミングも様々
  • 残念ながら毎年のWaitlist入りの人数と繰上合格の割合は統計が全く無い→合格率は気にしても仕方がない

特に1つ目は重要で、MBAでは出願時期毎に選考のRoundが分かれており(INSEADは1st~4th Round)、Waitlistの繰上をRound毎に管理しているのであれば、繰上時期に大きなばらつきは出ないはずだからです。僕は2nd Roundでの出願で、自分の繰上は2nd Roundで合格辞退者が出ないと起きないだろうと思っていましたが、恐らく3rd / 4th Roundでの通常の出願者とも比べられています。

つまり、これから出願してくる3rd / 4th Roundの応募者より出願の質が高ければ、やっぱり2nd Roundのこいつを繰上合格させるか、という判断が起こる余地が十分にあるはずなんですよね。

そう思って、Waitlist対策の目標を

  • 2nd Round で辞退者が生じる事にかける、、、のではなく
  • 3rd / 4th Round の応募者に勝つ

という事にしました。3rd / 4th Round の応募者になった気持ちで自分の出願の質を高める事に集中できて、この道筋を見つけられたことは、精神衛生上とても良かったです。笑

INSEADとはこんなやり取りを交わした

INSEADからのメールには月曜に返事をして、上記の通り
1) 感謝を伝えて
2) 追加の文書を送っても良いかを聞き
3) しれっと何がダメだったのかを尋ねました。

追加の文書を送って良いかは最初の連絡には何も書いてありませんでした。

すぐに返事が来て重要と思うアップデートがあれば追加の文書を送ってくれても良いが、特に何がダメという事では無いのは理解して欲しい。ただ単に他の生徒との相対的な評価なんだ」との事。

「いや、その相対的な評価の具体的な中身を知りたいんじゃい。笑」とは思うものの、そんな事を丁寧に答える義理も学校には無いですし、実際に選考が委員会の合議で行われる以上、はっきりした事は本当に分からないというのも納得できます。

既に書いた通り、僕の応募者としての泣き所は
・INSEADの選考基準に照らしてイマイチ押しが弱い
・特に仕事の実績以外の魅力が無い
といったところかなと思った
ので、この辺を補強するアップデートを学校に送る事にしました。

なお、Waitlistに入ると月に1回、繰上するかどうかの判定がされるとの事でした。具体的にいつかは分かりませんが、追加エッセイを送るならその直前が最適かな~と思い、作戦の参考にしました。(後述の通り、追加エッセイはその提出タイミングもしっかり計算するべきと思います

1つ目のエッセイ

1つ目のエッセイではオーソドックスにINSEADの選考基準に照らして自分のプロフィールが向上した事をアピールするエッセイをA4用紙1枚にまとめました。一つ150-200語くらいですね。

  • Ability to Contribute
    • M&Aの解説書を共著する事になったので、アクチュアリーとしてM&Aの実務をそれほど多く積んでいる自身の専門性と希少性、M&Aというストレスのかかる環境での実務を通してどんな場面でも適切に対人コミュニケーションが取れる事を書きました
  • Academic Capacity
    • 大学の成績とGMATが主な評価なのですが、大学の成績は変えようがないので、GMATを710→730に伸ばせた事を書きました。詳細はこちら
  • International Motivation
    • 海外のアクチュアリー会での発表をこの年にしてはかなり多くこなしているので、重要なものをいくつかアピールしました。発表だけでなく、各国から参加するアクチュアリーとの交流にも触れてます。
  • Leadership Potential
    • 出願書類で東南アジアに関わる仕事をキャリアプランの1つに挙げていたため、自身のリードでとある東南アジアの国での大きなコンサル案件を受注した事を、現地の経営幹部をうまく巻き込んで結果につなげた事に触れてアピールしました。

Waitlistの連絡をもらってから1か月後くらいに送ったところ、すぐに学校からは受領の連絡があり、しばらく反応を伺いましたが特にその後は音沙汰ありませんでした・・。

2つ目のエッセイ(多分これが決め手)

結果的に、2つ目のエッセイを出した次の日に繰上合格の電話をもらっています。したがってこのエッセイが「補欠→繰上合格」の決め手かなと思います。

実は、エッセイの内容だけでなく、提出のタイミングも1つ目以上に綿密に狙っていましたので、次の日に連絡が来た時は本当に嬉しかったです。

・・・送った当日に受領の返事も何も無かった時は、何かやらかしたかと悩み、眠れない夜を過ごしましたが。笑

具体的には、3rd Round の結果発表の週の前半に送っています。つまり、3rd Round 合格者が完全に確定する前に割って入った形です。先に書いた、3rd / 4th Round の応募者に負けないという方針の一環ですね。

それがちょうどWaitlistの連絡を受けてから2ヶ月弱、1つ目の追加エッセイを送ってから1ヶ月というタイミングでもありましたので、たまたま毎月の繰上可否の判定と重なったという可能性もありますが。

さて、肝心の内容ですが、先に書いた通り、仕事以外の活動が少ない、というのが自覚していた応募者としての僕の弱点でした。要は、仕事人間、会社人間、ですね。

INSEADに限らずMBAでは授業だけでなく課外活動や卒業後のネットワーク維持活動も重要なので、普段から仕事一辺倒ではなく、身の回りや社会に対して問題意識を持っていたり行動に移せる人柄か、という事も問われます。

得てして日本人はこの点が弱いと言われますが、僕もその例に漏れず、INSEADの出願書類には趣味や取り組んでいる個人的な活動について述べる欄が結構あるのですが、そこに書く事あまりないな・・というのがコンプレックスでもありました。

かといって、エッセイを書くために興味が無い事に無理やり取り組むのは、ださいし、純粋にかったるい。

というわけで、アクチュアリーとしての業務経験を活かして、知り合いのつてで、とあるInsurTechスタートアップで無給の業務見習いのような事を始めてみたのです。前々からベンチャーやスタートアップには興味もあったので。

これが想像以上に良い経験で、SlackやGitHubも知らなかった僕としては、細かい事の1つ1つが新鮮で学びの連続でした。数理分析のお手伝いという事で混ぜてもらったのですが、この際プログラミングも覚えたいなと思って勉強中です。

そんなわけで、下記のような事をまとめてエッセイにしました。今回はネタが1つなので、A4用紙1枚にみっちり書けました。

・InsurTechスタートアップで週末など空き時間に作業を手伝っている
・アクチュアリーとしての数理分析や基礎的なプログラミングのスキルを活かしている
・本業のコンサル経験が活き、本業にも良い相乗効果のある業務に取り組んでいる
・本業での人間関係とは異なる背景を持った人々ともうまく協力できている
・INSEADに入学した際、この経験で得た学びを共有できる具体的な授業がある

やっぱりTech系やスタートアップは流行もあるので学校としては興味持ったでしょうし、出願書類に書いてあった経歴とはギャップもありますので、効果あったと思います。また、具体的な授業名を挙げてクラスへの貢献が言及できたのも良かったと思います。

冒頭述べたように、このエッセイを出して、すぐ繰上合格の連絡をもらいました。

幻の3つ目のエッセイ

実は三本の矢ではないですが、3つ目のエッセイネタも用意していました。

出願の少し前に異動していたため、推薦状は現在の上司からはもらっておらず、異動から半年経っていたので、少し別の観点を入れて推薦状を書いてもらうという事も検討していたのです。

結果的には、作成する事もなく合格できたので、効果のほどは不明です。。

成功の秘訣

これまで書いたように

  • 現状を客観的に分析して(Waitlistである現状とその原因)
  • 目標を定めて(3rd / 4th Round の応募者に勝って繰上合格する)
  • 行動を起こして(追加エッセイを送ってみる)
  • 諦めずに軌道修正する(さらに異なる内容の追加エッセイを送る)

という感じです。

INSEADに限らずMBA受験におけるWaitlist入りは辛いものがあると思います。本稿が少しでも誰かのお役に立てば幸いです。

乗れる相談もあるかもしれないので何かあればお問い合わせからご連絡下さい!

実際の出願書類もnoteで公開してます

実際の出願書類をnoteで公開してますので、ご興味おありの方はのぞいてみてください。